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中山明日香

2017年7月15日(土)−8月11日(金)

《clara's bed》 2017年 キャンバスに油彩 130.3×162.0 cm

 

 ギャラリーヤマキファインアートは、7月15日(土)から8月11日(金)まで、中山明日香展を開催いたします。

 戦後の復興期から高度経済成長期を経て発展し、豊かになった日本社会は、特に女性にとって以前とは比べようのない多様な生き方や価値観を育みました。女性と いうジェンダーの固定概念は薄まり、女性が活躍する時代と謳われる現代ですが、その背景には、様々な歴史、光と影があります。
 ギャラリーヤマキファインアートでは今までも女性アーティストの個展を数多く開催してきましたが、それぞれの作家との関わりを通して、必ずしも女性アーティストたちが正当な評価を受けてきたわけではないこと、彼女たちがアーティストとして自立するには多くの制度的社会的観念的障壁を乗り越えねばならなかったことを実感しました。一方で、彼女たちは、そのような不遇に対しても距離を置きながら独自に新しい表現を希求して、あきらめることなく発表の場を模索し、不屈の精神で様々な手法やスタイルを追究し続けてきたことも知りました。
 その女性たちの時代背景や表現を振り返り、同時に「今」の女性ならではの表現を制作する若手作家にいたるまでの道程を問い直すことで、女性アーティストとその作品の評価や社会的位置がどのような基準でなされ、変化してきたのか、そして彼女ら自身の意識はどのように替わってきたのか、美術と女性、それらを取り巻く社会的状況をふまえながら考察を深めてまいります。本展はその第四弾として、新進気鋭の若手作家、中山明日香を紹介いたします。

 中山明日香の作品の最大の特徴は、巨大なキャンバス上に、整然と並べられた家具と植物にあふれた庭園とが混在する不可思議な情景であり、そこに示唆されるのは人間と自然との現代特有の関係性です。本展のための新作で、中山は現代の「過保護」な様子を自然に置き換えて表現しています。子どもが生まれ、私生活にも大きな変化のあった中山は、最近の自身の日常生活での出来事や感じたことなど、個人的な経験や感情を作品にすることが以前より多くなったと振り返ります。彼女が新しく描き出すのは、子どもを連想させたり「守られている感じ」を抱かせるモチーフなど、庭のような風景が並びつつも少し閉塞間のある空間です。
 子どもを持つようになってから、以前より外部への警戒心が増し、子を失うことへの恐怖心やネガティブな妄想が多くなったという中山。外界が与える影響を考えると、子どもを強い刺激や害から守ろうとつい神経をとがらせてしまう一方で、こうした過剰さは子どもへの毒にもなりかねません。人間に対するこうした過剰保護は、植物に対してもまた日常的に見られます。温室という整えられた空間でかえって自家中毒を起こしそうになるという矛盾。幼少期から自然にあふれた環境で育ち、自然と人間のかかわりに深く思いをはせてきた中山ならではの皮肉の利いた作品群からは、現代文明に対する彼女の批判的なまなざしが強く感じとられます。
 これからの更なる活躍が期待される中山明日香の作品を、本展でぜひご高覧ください。

 DM掲載作品情報
 
《green house》 2017年 キャンバスに油彩 194.0×130.3 cm


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会期:
2017年7月15日(土) - 8月 11日(金) 休廊日:日・月曜日
開廊時間:
11:00 - 13:00 / 14:00 - 19:00  [最終日は17:00まで]
所在地:
ギャラリーヤマキファインアート  〒 650-0022 神戸市中央区元町通 3-9-5-2F
問合せ:
TEL: 078-391-1666  FAX : 078-391-1667  MAIL: info@gyfa.co.jp
アクセス:
JR ・阪神 元町駅 西口より徒歩 1 分
料金:
無料

MAP

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