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ルシアン・エルヴェ Lucien HERVE

 

 

 

 

私たちの日常生活に欠かせないメディアである写真は、 1839 年のパリで誕生しました。

それから今日に至るまで、パリは数多くの写真家を輩出するとともに、世界中から優れた写真家の集まる場としても機能し、写真文化を大きく発展させてきたのです。

ルシアン・エルヴェはハンガリーに生まれ、パリでフォトジャーナリスト、画家として活動した後、
ル・コルビュジエとの出会いをきっかけに建築写真の道を歩みはじめました。

エルヴェとル・コルビュジエとの出会いは、エルヴェが撮ったマルセイユのユニテの写真を見たル・コルビュジエが、彼のことを「建築家の魂をもった写真家」と賞賛したことに始まります。

この時からル・コルビュジエの死に至るまで約 15 年の深い友情により、その後全ての建築作品はエルヴェがその現場から写真に収めています。

エルヴェはル・コルビュジエ建築の造形的な美しさを表現するだけでなく、人間を画面に収めることによって、人間と建築とを有機的に結びつけ、建築空間全体の温かさを伝える、エルヴェ独自の世界を作りあげました。もちろん建築写真だけにとどまらず、彼は物事の本質を写し続けることを追求しました。 数々の賞を獲得し、各地の美術館で大規模な写真展を開催されるなど、エルヴェは現在ヨーロッパで非常に高い評価を得ています。


【略歴】

1910 ハンガリー、ブタペストに生まれる。本名はラズロ・エルカン(Laszlo Elkan)。  
1928 ウィーン大学で経済を学ぶ傍ら、美術学校でデッサンを始める。  
1929 パリに移住。デザイナーとして働くなど、数多くの職業を点々とする。  
1937 フランス国籍を取得。  
1938 友人の助手としてルポルタージュ写真を撮り始める。  
1939 Marianne 誌でルポ写真家として働く。捕虜となりキャンプ内で絵を描く。  
1941 脱走後、レジスタンス運動にかかわり、ルシアン・エルヴェと名乗り、パリに戻る。  
1947 France Illustration 誌で写真家としての活動を開始。  
1949 クチュリエ神父と知り合い、彼を介してマルセイユのユニテ・タビタシオンを取材、この写真をコルビュジエに称賛されたことがきっかけとなり、建築作品を撮り始める。  
1950 初めての写真展「一つの土地、二つの建築」をミラノで開催。以後、多くの写真展を行う。ジュディットと結婚。  
1957 初めての「ル・コルビュジエ展」をインスブルックで開催。  
1966-70 写真コラージュを数多く制作。  
1985 アルルの国際写真フェスティバルにて大賞を受賞。  
1988 パリ写真月間で審査員特別賞を受賞。  
1993 フランス建築アカデミーより造形芸術賞を受賞。  
2000 パリ市写真グランプリを受賞。  
2002 フランス国立写真センターにて、大回顧展が開かれる。  
2004 ルシアン・エルヴェ写真賞が創設される。  
2005 CIVA(ブリュッセル)にて大規模展「ルシアン・エルヴェ建築家の眼差し」開催。  
2007  
     
ルシアン・エルヴェが共に仕事をした建築家は、A. アールト、M. ブロイヤー、丹下健三、R. ノイトラ、O. ニーマイヤー、G. キャンディリス、J. プルーヴェなど数多い。
     

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