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三島 喜美代  Kimiyo MISHIMA

>> English

《Newspaper 95-B 1995 ceramic 20x30x33cm 《Work62-A》 1962 collage and aclylic on board 135×183.5cm

Gallery Yamaki Fine Art: 三島喜美代( 1932- 、大阪生まれ)は 1971 年頃から、印刷物の活字をシルクスクリーンで陶に転写する立体作品を制作し、国内外で高い評価を得てきました。その創作活動は、御年 80 を超えた現在でも継続して行われていますが、 1950 年代後半から 70 年頃までの初期の活動では、コラージュによる意欲的な絵画作品を多数制作し、大きな注目を集めていました。

10 代の頃から始まった三島の絵画制作は、 1975 年頃を最初の転換期として、それまでの具象表現から非定形なモチーフを絵具の飛び散りや盛り上げによって描く抽象表現へと移りました。 60 年頃からは、蚊帳や毛布、新聞、雑誌など、身の回りの廃品をコラージュするようになり、中でも新聞や雑誌、広告などの印刷物は特に好んで用いられました。
さらに 1996 年にはシルクスクリーンの技法が導入され、それらは後に制作が始まる立体作品の表現、技法へと発展的に受け継がれています。

三島の作品制作を今日まで支えてきたのは「氾濫する情報に埋没する恐怖と不安」であったといいます。三島は作品を通して、新聞や雑誌によってもたらされる情報量の増加と、それが絶え間なく更新され、古いものはすぐさまゴミとなってしまう状況や、その状況に翻弄されうる人間の危うさを問い続けてきました。三島はこのような危うさ、不安、恐怖を、“割れる新聞”を作り出すことによって象徴的に表そうとしました。三島のコンセプトは陶という素材と結びつくことによってアイロニカルなユーモアを生み出しました。

時代を常に意識してきた三島の 60 年以上にわたる作家活動の中で、初期の平面制作は独自の方法論と技法に対する自覚を促したといえます。三島にとって、自らの背丈を超えるほどの画面をコラージュで埋め尽くし、それに対峙することは、情報に埋もれてしまうという心理的危機感を具現化する行為であると同時に、切り貼りによって画面を構成し、絵具を塗り重ねる過程は、その不安や恐怖に立ち向かい、それを打ち返すほどの積極的なパワーを見出そうとする行為であったのではないでしょうか。そしてこの絵画作品群は現在にあってこそなお、軽やかなユーモアを湛えながら、より一層のリアリティを持っています。



【略歴】
   
1932 大阪に生まれる
1951 大阪市立扇町高等学校卒業
1965 第9回シェル美術賞展(白木賞、東京) 佳作賞
1966 毎日美術コンクール賞(京都市美術館)
1974 ファエンツァ国際陶芸展(ファエンツァ、イタリア) ゴールドメダル受賞
1986-
87
ロックフェラー財団(ACC)によりアメリカ・ニューヨークに留学
 
   
   
【展覧会】

主な個展
   
2013
 
「Painting Period 1954-1970」 ギャラリーヤマキファインアート(神戸)
〉〉展覧会の詳細はこちら
2004 ギャラリー新居(東京・銀座)/伊勢現代美術館(三重)
2001 村松画廊(東京)[1972 、 89 年にも開催]
1999 INAX ギャラリー 2 (東京)
1998 アートフロントギャラリー(東京)
1992 カサハラ画廊(大阪)
1990 INAX ギャラリー 2 (東京)/ INAX ギャラリー(大阪)
1988 ギャラリー 16 (京都)[1964-68 、 70 、 80 年にも開催]
1985 ギャラリー上田・ウェアハウス(東京)
1980 桜画廊(名古屋)
1974 南画廊(東京)
1970 画廊あの(大阪)[1964-68 年にも開催]
   
   
主なグループ展
 
2012-
13
陶芸の魅力×アートのドキドキ(兵庫陶芸美術館他)
 
2011 Soaring Voices  ハーン美術館/フロリダ
2006 日本陶芸の伝統と前衛(セーブル美術館、フランス)
1988 国際ビエンナーレ展(リモージュ、フランス)
1984 国際陶芸展(ブダペスト、ハンガリー)
1981 アート・ナウ 1970-1980 (兵庫県立近代美術館)
1980 ヴァロリス国際陶芸ビエンナーレ(フランス)
1979 国際版画ビエンナーレ展(ブラッドボード、イギリス)[76 年にも出品]
1975 アサヒ・アート・ナウ(兵庫県立近代美術館)
1972-
80
ファエンツァ国際陶芸展(ファエンツァ、イタリア) ? '74 ゴールドメダル受賞
 
1966 毎日美術コンクール賞(京都市立美術館)
1965 シェル美術賞展(白木賞、東京)?佳作賞受賞
1962 朝日新人展(朝日新聞社主催)
1954-
69
独立展(東京都美術館)
   
   
【パブリック・コレクション】

国立国際美術館
東京都現代美術館
兵庫県立美術館
ベネッセアートサイト直島
京都国立近代美術館
原美術館
ファエンツァ博物美術館 、イタリア
エバーソン美術館、アメリカ
The First National Bank of Chicago 、アメリカ
アジアン・カルチュラル・カウンシル、アメリカ
韓国ソウル芸術院美術館 、韓国
オロット美術館、スペイン など